送辞
頬を伝わる風が和らぎ、日ごとに春めいてまいりました。本日、晴れて熊本中央高等学校卒業式を迎えられました卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます。
先輩方と過ごした時間はどれも大事な思い出ばかりです。熊本中央高等学校に入学して間もない頃、先輩方と学校の話、先生方の話、趣味の話をして一緒に笑い合ったことがありました。先輩方との出会いでそれまで感じていた高校生活への不安が吹き飛んでしまったことを覚えています。それから二年、一緒に過ごした先輩方との時間はどれも楽しいものばかりでした。
三年生のイメージは「後輩に慕われている先輩」です。「先輩のようになりたい」「先輩のようにできるようになりたい」という話をよく耳にしてきました。また先日行われました予餞会では先輩方への感謝の気持ちが伝わる発表ばかりでした。そして先輩方は後輩だけでなく先生方にも愛されていると感じます。三年生の担当の先生方は先輩方の話をされるときいつも笑顔で楽しそうに話をされていました。私も、先輩方と過ごし、沢山の楽しい思い出をいただきました。体育祭、文化祭、クラスマッチ、先輩方と過ごした日々を明日からは一緒に過ごすことができないのだと今、改めて実感しています。
私は今年度初めて生徒会の一員となりました。新しいメンバーと役割分担をしながらきっと多くの行事をやり遂げられる、そう意気込んでいました。しかし実際には、分からないこと、上手くいかないことばかりでした。その時、改めて先輩方の偉大さを感じました。熊本中央高等学校初めての試みである生徒総会は、誰も何も分からない状態からのスタートでした。準備を主となって進めてくださった生徒会の先輩方。受験の勉強をしながら、忙しい中で仕事をこなす先輩方の姿に「かっこいい」と思ったのと同時に私も見習わなければと強く感じました。
どのようなときも、どのようなことでも笑顔で乗り越えてこられた先輩方。私たちは先輩方から勉強や技術的なことだけでなく、一緒に何かを成し遂げる達成感、頼りになる存在が身近にいてくださることの心強さを学びました。先輩方から学んだことはどれも大切な宝物です。沢山の宝物をくださった大好きな先輩方。お別れは寂しいですが、これから新しい場所で自分の夢に向かって頑張る先輩方を心から応援しています。ご卒業おめでとうございます。
令和七年二月二十八日
在校生代表 生徒会会長 下川愛加